米農務省はこのほど、米本土のフィリピン産バナナ輸入を解禁する方針を示した。同国は比産バナナが害虫に汚染されているとして輸入を禁止してきたが、害虫駆除対策の強化を条件に輸入を認める見通し。これによりフィリピンのバナナ生産者は巨大な米市場に参入することになる。
ビジネスワールドによると、米農務省の動植物検疫局(APHIS)はウェブサイトで、フィリピン政府の要請に応じて、果物・野菜の輸入規則を改正し、本土での比産バナナ輸入解禁を勧告することを明らかにした。
米本土は現在、中南米からバナナを輸入しているほか、ハワイで生産されるバナナが流通している。APHISは比産バナナの輸入解禁について、検疫問題に加えて、ハワイへの輸出は認めないことから同州のバナナ生産者が大きく圧迫されることはなく、輸入に占める比産バナナの割合が小幅にとどまると見込まれることから、通商上の問題もないと判断したとしている。
アジア太平洋大学(UA&P)食品・農業センターのロランド・ディー事務局長は、米国の輸入解禁について「歓迎すべき動き」としながらも、比産バナナは中南米産と比べて輸送コストが高いことから、これらの地域との厳しい競争で苦戦するとの見通しを示している。



